白い花

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今にも雨が降りそうです。窓のとなりに男の人がいます。彼は花が散って、かなしそうです。

やっと窓を閉めて、お茶をいれに行きます。とつぜんの横降りなので、妻の呼ぶのが聞こえません。

彼はご飯とうめぼしを食べたり、妻のひたいにキスしたりします。彼女は濃い口紅をしています。そとで雨が降っているのに彼はいきなり出かけたいですが、どうしてか分かりません。

「ちょっと出かけて来る。」と言います。彼女は答えません。

外にてんきゅうがあります。散歩途中で、白い着物を着ている女の人が見えます。彼女の目がかなしそうです。彼女にちかづいて、

「どうしたんですか。」と言います。

彼女はほほえみます。彼女の口びるの色濃くなって、彼女の黒い髪が白くなります。そして、女の人が消えます。雨がやんで、はれます。今口紅と花の雨の香りしかありません。

White Blossom/ 白い花Where stories live. Discover now